ミラノオリンピックが開幕し、フィギュアスケートも熱戦が続いています。
その中で改めて存在感を示しているのがペア種目ではないでしょうか。
団体戦では、
三浦璃来 / 木原龍一組(通称・りくりゅう)が、
ショート・フリーともに素晴らしい演技を披露しました。
高さのあるツイスト、安定したリフト、揃ったジャンプ。
会場の空気が一気に変わるような完成度でした。
とはいえ、
「正直、何がすごいのか細かくは分からない」
「リフトって何種類もあるの?」
そんな声も多いはず。
私も最初は“とにかく高い!”くらいの感想しかありませんでした。
今回は、ペアのルールと見どころを、できるだけやわらかく整理していきます。
まずは基本ルールから
ペアは、男女1人ずつの2人組で演技します。
演技は2種類あります。
・ショートプログラム(約2分40秒)
・フリースケーティング(約4分30秒)
ショートは入れる要素が決まっている“規定型”。
フリーはより自由度が高く、大技を組み合わせて構成します。
採点は
「基礎点」+「出来栄え点(GOE)」+「演技構成点」。
ジャンプが成功したかどうかだけでなく、
高さ、流れ、2人の揃い具合まで細かく評価されます。
団体戦でのりくりゅうは、技の成功だけでなくGOEの高さも印象的でした。
ペアならではの大技
ペアは、息が合っていなければ成立しない大技の連続です。
ツイストリフト
男性が女性を高く投げ上げ、空中で回転させてキャッチ。
高さとキャッチの安定感がポイントです。
りくりゅうのツイストは高さがあり、滞空時間も長く素晴らしい完成度でした。
ペアリフト
男性が女性を頭上に持ち上げ、滑りながら回転。
腕がしっかり伸びていることが条件です。
支え方によってグループ1~5に分かれます。
現在主流なのはGroup5。
手をつないで回転しながら持ち上げる、最も難しいタイプです。
スロージャンプ
男性が補助し、女性が単独で大きくジャンプ。
高さと流れが出ると一気に加点されます。
サイドバイサイドジャンプ
2人が並んで同時に跳ぶジャンプ。
着氷が揃うと演技全体が引き締まります。
デススパイラル
男性が支点となり、女性が氷上すれすれで大きく体を倒しながら回ります。
ペア特有の迫力ある要素です。
観戦時は「高さ」「スピード」「揃い具合」に注目すると違いが分かりやすくなります。
「レベル4」を取るってどういうこと?
リフトやツイストにはレベル1~4があります。
難しい入り方や姿勢、回転数などを満たすほどレベルが上がります。
例えば、ペアリフトは支え方によってグループ1~5に分かれています。
・Group1:脇の下で支える基本形
・Group2:腰を支える
・Group3:ヒップを支える
・Group4:ハンドトゥハンド(回転なしプレス)
・Group5:ハンドトゥハンド(回転ありラッソータイプ)
Group5が最も難度が高く、現在のシニアでは主流です。
特に5ALi(アクセルラッソー)や5RLi(リバースラッソー)などは
高得点を狙えるリフトとして知られています。
FSでは最大3回のリフトが可能で、そのうち2つはGroup5であることが求められます。
上位争いではGroup5でレベル4を取れるかが重要になります。
そして、ツイストリフトでは、
・空中でのスプリット姿勢
・腕を上げた姿勢
・難しいテイクオフ
などを満たすことでレベルが上がります。
つまり、
“成功した”だけでは足りません。
どれだけ難しい形で成功したかが評価されます。
上位ペアは、Group5リフトでレベル4を狙い、GOEも高く取ります。
ここが点数の大きな差になります。
世界トップとの争い
2025年3月の世界選手権では、
三浦璃来 / 木原龍一組が金メダルを獲得しました。
銀メダルは
ミネルヴァ・ファビアン・ハーゼ / ニキータ・ボロディン組(ドイツ)。
銅メダルは
サラ・コンティ / ニッコロ・マチー組(イタリア)でした。
技術レベルの高さと安定感が勝敗を分けた大会でした。
ミラノ五輪でも、
リフトの質、ツイストの高さ、ジャンプの安定感が勝敗を左右しそうです。
ペアは小さなミスが大きな減点につながる一方、
完成度が高ければ一気に得点が伸びます。
まとめ:高さと一体感に注目
ペアは単なる2人の演技ではなく、
「シンクロの精度」と「ダイナミックさ」が同時に求められる種目です。
・どのリフトグループか
・レベルはいくつか
・2人の動きは揃っているか
この3点を見るだけで、観戦がぐっと面白くなります。
ミラノ五輪でのりくりゅうの演技を見て、「ペアって面白い」と感じた人も多いはず。
次に演技を見るときは、ぜひ高さと一体感に注目してみてください。
きっと、さらに深く楽しめると思います。




